学生が行く!宮城伝統の技150

宮城に息づく伝統・文化、歴史等から生まれた企業や団体を取材!
学生の皆さんによる新たな発見を紹介します。

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東北工芸製作所

玉虫塗は、タマムシの羽根に似ている光沢からその名が付いた、昭和14年から東北工芸製作所で守られ続けている技法です。
今回伺ったのは、有限会社東北工芸製作所の常務取締役 佐浦みどりさん。

類を見ない色鮮やかなグラデーションが目を奪う玉虫塗___布以外は商品化が可能で、紙や木、ガラスにも塗ることができ、
どの作品にも豪華な雰囲気が漂います。

「手工業を近代化」「納期を安定化」させるべく、国策で特許技術が開発され、現在は、東北楽天ゴールデンイーグルスの選手ヘルメットや、羽生結弦選手の衣装をモチーフにしたボールペンなど、宮城県にゆかりのあるものと提携し、献上品や記念品としても利用されるようになりました。

 また、創業当時に英語での接客を行っていたことから、マッカーサー将軍の奥様をはじめ、多くのアメリカ兵も来店したそうです。
現代でも海外からの需要があり、ヨーロッパを中心とした展示会へ出展したり、食洗機を利用する外国向けに共同開発によって耐久性を改良したりと、様々な取り組みを続けています。

「伝統工芸品は敷居が高く、使用しづらいイメージがある。玉虫塗の商品を実際に使っている場面に出会うことで、その印象を払拭し、使う場所・空間を提供していきたい。」と佐浦さんは話します。伝統を繋げるために、そして、価値を大事にするために、宮城県という地で、独自に挑戦しているのです。今後の新たな挑戦について尋ねると「若い方やこれまで玉虫塗を知らなかった方々にも知ってもらえるよう、玉虫塗の商品を使ったカフェ、サロンの開設などにチャレンジしたいですね。」と話してくれました。

 由緒ある玉虫塗を崩さない一方で、多様な用途で現代に調和させ、新たな可能性を生み出していることが分かり、玉虫塗と佐浦さんのお人柄の良さが同時に感じられました。

「地元で伝統を作る」ことを忘れない東北工芸製作所だからこそ、玉虫塗と宮城県の結び付きを更に強めてくれるのでしょう。
玉虫塗の光り輝く歴史は、これからも刻まれていきます。